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十時にあなたと待ち合わせ 天気予報は昼から時々雨 わたしはわざと 傘を持っていかない |
東京武蔵野にある井の頭公園 夕暮れに二人でいろいろ話したわね 「そんな考え方でいいのかしら」 「黙っていていいのかしら」 「一緒にいていいのかしら」 あの頃の二人にとってここは いいのかしら公園だった 久しぶりに二人で来て話す 「もう一緒じゃないのかしら」 「それで寂しくないのかしら」 「どうにもならないのかしら」 今の二人には人のことを心配する ないのかしら公園になっていた |
燃えないもの 月曜日 エンジニアとセールスマンの 区別は不要 新聞紙 火曜日 出たがる者と叩かれる者に 分けること ダンボール 水曜日 ハコ乗りする息子のクルマに 箱入り娘を乗せないこと 資源ゴミ 木曜日 プラトニックラブも プラスチックラブも恋は恋 燃えるもの 金曜日 生意気は十分水切りをすること 正義感は小さく折りたたむこと 必ず空気穴の開いた 指定の袋に入れて出しましょう |
子供の手を握って歩くと 手は手を握るために できているのだと思う モノを握るのは その次ぎなんだ |
私のカラダは 雨に濡れても 水に浸かっても心配ない でも扱いしだいで 水が染み込むこともある 世間の水圧でふさぎ込んだり 恋のどしゃ降りで艶やかにもなる 私は日常生活用防水 流した涙で湿っても 天日に干せば必ずかわく |
神様が小石をポンと投げ落とす 成長し小石は尿管詰まらせる 「本当にやりたいことはそれなのか 食べるため仕事を理由に流してる お前の毎日せき止める 生きるとは よく噛み味わい飲み込んで 血肉をつけて挑むこと 悔しかったら噛み砕け 私の小石を噛み砕だけ」 噛むなんてできる訳なく横になる 結石が自然に出て来るその日まで 痛みを散らして付き合うか それとも医者に頼みこみ 強制撤去を行うか 「切らないで 小石を取るにはこの装置 衝撃波を当て砕きます 戦争で潜水艦を破壊する 兵器と同じものですよ」 企業戦士の海の中 浮上を夢見て生きている そんな私も潜水艦 潜んでいても砕かれる 我が身は小石と同じだと 神様やんわり指を指す |
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