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迷ったら 六角形の鉛筆を 転がしてみる そこそこに 転がって停まり 答えを示す 人間も 丸くなりすぎると 答えが出せない |
想像してごらん暇な一日を 何もすることがないことに 自由を感じるのだろうか 想像してごらん暇な一日を 誰とも口をきかないことに 開放を感じるのだろうか 想像してごらん暇な一日を 眠り続けていいことに 充実を感じるのだろうか 暇になりたい気持ちを こんなふうに戒めてみるが 他にやることがないから 仕事をやっているだけ 仮面暇人 |
さて、これで このタイムマシンを動かす 最後の材料が揃った 社長、タイムマシンの燃料は 古新聞なんですか？ 何を言っているんだ、キミ 2000年を越えた今 毎日の新聞が、ＳＦなんだよ これは、1999年で 世界が滅びなかったことを示す 未来の新聞なんだよ そうか、今や毎日がＳＦなんだ |
寒い夜に 誰もマッチを買ってくれない 女は暖まろうとマッチを１本擦ると 炎の中から声がした 「おまえは我侭だからみんな近寄らない」 もう１本擦るとまた声がした 「おまえは世間知らずだから マッチの時代が終わったことを知らない」 最後の１本を擦ると警察が現れて 放火の疑いで連れていかれた |
「いらっしゃいませ、当店は初めてですか」 「はい」 「どのくらいワープしますか」 「仕事さぼるだけだから 三時間ほどお願いしたいんだが」 「解りました。五時間以下は千円です このヘッドギアを着けて 男性ルームでお休みください このボタンを押すとすぐ眠りに入ります タイマーは３時間に合わせてありますので ３時間後に眼が覚めます」 「あたし、仕事見つかったんだけど 来週からなのね なんか食べるのおっくうだし ダイエットもしたいし １週間いいですか」 「解りました。十日以内は五千円です このヘッドギアを着けて、女性ルームへどうそ」 「たった今、銀行強盗してきた、時効まで眠らせろ！」 「お客さん、うちの装置は最長十日までです それ以上は、肉体的に無理です」 「そこをなんとかしろ！ ほら、金ならある なんとかしないと殺すぞ！」 「わ、解りました。このヘッドギアを着けて 特別ルームへどうそ」 「ありがとよ」 「お目覚めですか、強盗さん」 「ん、ここはどこだ？」 「刑務所です」 「お前、俺を売りやがったなぁ！」 「まぁまぁ、落ち着いて、いいですか あなたの服役は今日で終わりです」 「な、なに？」 「判決により、長期睡眠ワープの実験台が あなたの懲罰になったのです お望みどおり、本来時効の時間まで 睡眠していただきました まぁ、肉体の限界に挑んだため 残念ながら、もう体は動きませんが…」 「なんだと…」 「お努めご苦労様でした ゆっくりお休みください」 |
眠りから覚めるのに遅すぎて 半日を棒に振る 後悔するけど 寝不足が解消して 自分に必要だったのは 休息だったと 気がついて ちょっとだけ元気になる 夢から覚めるのに遅すぎて 半生を棒に振る 後悔するけど 夢不足が解消して 自分に必要だったのは 覚悟だったと 気がついて ちょっとだけ勇気がでる |
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